【Time-Limited Talks】Nulbarich・JQ×高橋ラムダが語る、ハミルトン「ベンチュラ」と音楽、ファッションの美しい三角関係

【Time-Limited Talks】Nulbarich・JQ×高橋ラムダが語る、ハミルトン「ベンチュラ」と音楽、ファッションの美しい三角関係

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人気ミュージシャンJQ(Nulbarich)と、そのステージ衣装などを担当する人気スタイリスト、高橋ラムダ。しかしその関係性は、仕事上の付き合いにとどまらない。ファッション、音楽、そして腕時計。さまざまなジャンルで感性が共鳴し合うふたりは、よき友でもある。「ラムさんのイメージは、“レイヤードの天才”。アクセにしても、シャツにしても、レイヤード(重ね着)させる元祖のイメージがあります」とJQが語れば、「レイヤードは、JQの音楽と一緒。ベースがいて、ギターがいて、ドラムスがいて、ボーカルがいて、音響が重なり合って、ひとつの作品がつくられる」と高橋が答える。

わずかな音の違いやレイヤーの1㎝に対しても妥協を許さないふたりが、愛してやまないアメリカンカルチャーとハミルトンについて語る。

■“よいモノ”とは、生き残ったものが得られる称号だと思う

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JQ●シンガーソングライター。自身がトータルプロデュースするバンド「Nulbarich」として、2016年10月に1st ALBUM「Guess Who?」をリリース。日本はもとより中国、韓国、台湾など国内外のフェスに参加。2018年に武道館、2019年さいたまスーパーアリーナライブを成功させる。今や国内のみならずアジア地域などでも人気を博す。


「アメリカ文化に触れるようになったのは、完全にヒップホップからですね。サンプリング元を探るなどしているうちに音楽やファッションにハマっていった人間なので、アメリカ文化がいまの自分の下地になっていると思います」とJQ。実は昨年からは、ロサンゼルスに生活拠点を移している。

「異文化が混ざり合う中では、コミュニケーションがとても大切だと気付きました。向こうでは“スモールトーク”というのですが、初対面の相手と会話する時は、身に着けたモノなんかも会話の糸口になる。たとえばベンチュラなんか着けていると、『オマエ、アメリカのことわかってるな』みたいにね。腕時計も洋服でもそうなんですが、モノがもつ歴史を身に着けるっていう意識はあります」

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「楽器もヴィンテージ物が好き。もちろん新品もいいんですけど、そのモノのよさって、時間が経たないとわからない。1960年代のギターとかめちゃくちゃ高いんですけど、その時に生産されたものがいまの時代まで残っていること自体が奇跡。“よいモノ”とは、生き残ったやつが得られる称号だと僕は思っているし、それだけ愛されてきたってことでもある。それはハミルトンにもいえること。ベンチュラは、デザインも含めて“象徴”ですから」

ひとつの腕時計に対してもしっかりルーツを掘り下げ、歴史を知っていくことが大事なことと考える。

「Nulbarichの曲を1曲聴くと、その3分半ぐらいは僕たちの音楽とリスナーが同じ時間を共有することになる。でも腕時計って、24時間一緒にいるわけじゃないですか。だからつくり手がどういう思いで、この1秒刻みにきているのか…なんて考え出すと、闇に入りそうなぐらい深い。だから腕時計ってすごいと思うんですよね」

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世界初の電池式時計として1957年に誕生した「ベンチュラ」。その最新モデルである「ベンチュラ Elvis80 スケルトン」は、ケースサイズが大型化し、ムーブメントも機械式になった。

「初代のベンチュラが人気になり、愛され続けた結果、いま現在、このデザインになっているわけじゃないですか。歴史のある腕時計をベースにしつつ、ラバーストラップを使っていることで、カジュアルにもなれる。スケルトンなので中身が見られるってところもくすぐりますよ。今後どういう風に社会に溶け込んでいくのか? 何十年後にどういう評価を得ているのか? そこが楽しみですよね」

愛されてきたからこそ、進化することができた。その歴史への敬意を払いつつ、その成長を見守りたいと思うのだ。

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■かつてプレスリーが感じたような、新しい驚きを体感できる腕時計ですね

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高橋ラムダ●スタイリスト。バイヤーや編集者を経て、スタイリスト白山春久氏に師事。現在はファッション誌やアーティスト、タレントの衣装やコレクションのスタイリング、カタログ製作などを手がける。

若い頃は古着のバイヤーをしていたというスタイリストの高橋ラムダ。その経験もあってか、アメリカとファッション、音楽、そして腕時計は切り離せないものだと考える。

「19歳の頃から古着の仕入れに行っていて、サンフランシスコのアパートで暮らし、夜はMTV ばっかり観ていた。その当時は、とにかくアメカジ。古着のTシャツとか、スウェットを洗濯して、コインランドリーで乾燥機かけて…みたいな、ひたすらその作業をしていたなぁ。当時はおもに1950年代の古着を探していましたが、その時代のアメリカはすべてがよかった。だからその時代につくられた音楽や映画にも興味が湧いて、エルヴィス・プレスリーなんてまさにアイコニックな象徴。その延長で、彼が愛した腕時計であるベンチュラも手に入れましたね」

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私服ではブレスレットをあえて緩めに留めて、アクセサリーとして楽しんでいる高橋。

「腕時計にもファッションにもいえることだけど、時代に適応しながら進化する中でも、やっぱり芯というか、軸があるからこそリスペクトできる。僕は腕時計をアクセサリーのひとつとして取り入れるけど、その一方でずっと一緒に時間を刻んでいるアイテムでもある。ジュエリーの延長であり、時間を伝え、そして自分の主張を助長してくれるツールっていう感じで、俺は腕時計と向き合っているかな。特にベンチュラは歴史がある腕時計ですから、ベンチュラなのか、それとも他の腕時計なのかで、スタイリングの印象がまったくガラッと変わっちゃう」

ベンチュラは、まさに“装う腕時計”なのだ。

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ケースは大きく、ストラップはラバー。そんないまっぽい落とし込みが気になるという。

「やっぱりこんな腕時計は、他にはないもんね。かつてエルヴィス・プレスリーがこの腕時計を見て驚いたように、新しい驚きをまた体感できるっていう感動がある。今回僕らが着ている服は70sや50sっぽいけれど、でもいまつくられているモノなわけですし、昔のモノがまた同じリズムで、エルヴィス・プレスリーが感じていた頃と同じバイブレーションで楽しめるってのはいいよね。フォルムやストラップなど現代化されたところもあるけど、やっぱり歴史のあるモノは違う。5年10年着けてみて、自分とどうマッチングをするか。そこにとても興味が湧く腕時計ですね」

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