【実機レビュー】ノモス タンジェント ネオマティック41 アップデイト

【実機レビュー】ノモス タンジェント ネオマティック41 アップデイト

NOMOS Glashütte/ノモス グラスヒュッテ Tangente neomatik 41 Update Ref.TN161011W2

ノモス グラスヒュッテより自動巻きキャリバーDUW6101を搭載したモデルです。今回はドイツ・グラスヒュッテにてこのキャリバーを開発したテオ・プレンツェル氏にも直接話をお聞きできましたので、それも踏まえて実機紹介をさせて頂きます。

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さて、このタンジェントアップデートは世界で最も権威があるとされる時計賞“ジュネーブウォッチグランプリ”において、4000スイスフラン(約43万円)以下の部門を受賞。

これは、ドイツ時計の最高峰であるA.ランゲ&ゾーネに次ぐ快挙で、まさにノモス グラスヒュッテの高い技術力が世界に認められた瞬間でもありました。

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この時計に搭載されているのは最新キャリバーのDUW6101です。

このキャリバーは、自社製の薄型自動巻きキャリバーとして世界を驚かせたCal.DUW3001の派生ムーブメントで、2つの特許を取得した新たなデイト機構を備えています。

このデイト機構の特徴を一言で言うなら“禁止時間帯の撤廃”です。

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機械式時計を使ったことがあれば、必ず知っておきたい日付調整の“禁止時間帯”。

これは例えば「夜9時から午前3時の間は日付の早送りはNG。」というような、日付の早送りをしてはいけない時間帯の事なのですが、ブランドやモデルによってその時間帯は異なり、結構面倒くさい特徴でもあります。

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しかし、このDUW6101はこの早送りを司る部分に、ルーローの三角形のような丸みを帯びた独特なパーツや歯数の違う歯車を駆使し“禁止時間帯”を撤廃することに成功しているのです。

つまり…何時に日付合わせをしてもOK!!!0時でもいいし、もはや戻してもOK!!!

これ…思った以上に素晴らしい。

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さらに表示方法も一新し、外周の日付をインジケーターが囲うように表示。全体のデザインバランスを保持しつつ、先進的なデイト機構を搭載することに成功しているのです。

そして、このキャリバーはとにかく薄く、精度も安定しています。

「なぜクロノメーターを取得しないかというと、クロノメーターを取る必要がないほど精度を高めているからです。」とテオ・プレンツェル氏が言うくらいにノモス製品の精度は高い水準を誇り、工場出荷時の精度は±7秒以内で調整されているとのことでした。

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薄さにおいてもムーブメント単体で考えれば3.6㎜と、500円玉2枚の厚みと同じ。

このとても狭い間に全てのパーツが収められていることを考えれば、ノモスの時計製造技術が素晴らしいことを容易にご想像いただけるかと思います。

ケースサイズは41㎜としっかりしたサイズ感。視認性もよくデイト表記も見やすくなるよう計算されています。

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そう言えば、以前訪問したベルリンにあるノモスのデザイン会社「ベルリナブラウ」で、デザイナーのトーマス氏に「なぜ、アップデートの針はブルースチールではないのでしょうか?」という質問をしてみたところ、「あくまでそのモデルがデザイン的に完成できるかどうかが大事なんだ。」という答えが返ってきました。

続けて、「アップデートの場合、フォーカスしたいのはデイト表記だったんだ。ブルースチールにするとその輝きが主張をするからデイト表記に目がいかなくなる。さらにコントラストによる視認性の高さと、よりモダンなイメージになるのはブラックの針だったんだ。」と、細かい部分までこだわって考えていることがわかる回答でした。

ノモス グラスヒュッテの時計造りというのは、“商業的なところではなく、あくまで良いデザインの時計をグラスヒュッテが誇る高度な時計製造技術で具現化する”という明確なビジョンがあるように感じられます。

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いかがでしょうか。このタンジェントアップデートが、世界で最も権威のあるとされるジュネーブウォッチグランプリ“チャレンジャー部門”を受賞したのは、同社が商業的にならずにこだわった時計製造を続けてきたことによる必然的な結果なのかもしれません。

しかし、手作業が多く、生産台数が確保できていない同社の時計はなかなか国内入荷数も少ないので、気になった方がいらっしゃいましたら、ぜひお早めにご検討いただくことをお勧めしたく思います。

参考になればうれしいです。素敵な腕時計ライフをお送りください!

 

~合わせてお読みください~

【商品ページ】ノモスタンジェントアップデイト

【ブログ記事】グラスヒュッテとバウハウス『NOMOS/ノモス』

【ブログ記事】ノモスが選ばれる理由

 

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